1日の終わりや週末に、頑張った自分を労う贅沢な時間を過ごしたいと思っているアナタへ
家事、育児、仕事に学校…。
日々忙しく過ごすアナタは、頑張る自分を労ってあげられているだろうか。
時間は止まらない。
生活は続いていく。
だからこそ、たまには特別な一杯を片手にゆったりとした時間があっても悪くないだろう。
今回の主役であるTOBETSU YARD BREWINGのクラフトビールは、そんなアナタにこそ届けたい一品。

2026年4月から澄川麦酒(札幌)での研修を経て、北海道・当別町を舞台に特産品の亜麻を使用した「Ama Brown」などのクラフトビールを醸造。
2026年度末、当別駅前商店街に醸造所兼店舗をオープン予定。
大都市・札幌の隣に位置しながらも、町の約60%を自然に覆われた北海道・当別町。
豊かな水資源と肥沃な土壌に恵まれ、農業の町として知られる当別で作られたビールには、開拓の歴史とブルワー(ビール醸造家)の挑戦の物語が詰まっている。
日常の喧騒を一旦横に、この土地だから生まれた特別な一杯で贅沢な時間を。
開拓の歴史に消えた亜麻が織りなす、ナッツのように香ばしく芳醇な一本
「十数年前からクラフトビールにずっとハマっていて、旅行に行っても先々でクラフトビールを飲んでいましたね」
そう笑顔で語るのはTOBETSU YARD BREWINGの大浦さん。
「クラフトビールって一般的なビールよりも少し値段が高いんですけど、自分へのご褒美というか、贅沢感があるじゃないですか。ただ飲むだけじゃなくて、味わって飲むその時間も含めて好きなんですよね」
そして、ブルワー(醸造家)の道を志した大浦さんは、夢だった自身のビールを完成させる。
「仕込みから瓶詰め、樽詰めしてお店に卸すまでの一通りを経験できたんですけど、特にラベルができた時はすごく嬉しかったですね」
当別の自然と、町のシンボルであるフクロウが描かれたラベルが貼られた『ToBira(トビラ)』は、まさに大浦さんの新たな人生の扉が開かれた瞬間でもあった。

ベルジャン酵母の華やかな香りに優しいホップの香りを重ねたキレの良さが特徴。
「個人的にホップの効いたIPAが好きなんですけど、苦味や香りがきつくて苦手という方も多いんですよね。でも、飲んでくれたお客さんから『すごく飲みやすい』と言っていただけて、嬉しかったですね」
大浦さんが次に見据えたのは、当別の地だからこそ生み出せる味わいだ。
「当別でしか作れないビールを作りたいなって。だから、今回仕込んだビールには当別の亜麻仁を搾ったあとの搾り粕を入れているんです」
明治初期、開拓使によって北海道へもたらされた亜麻。
かつては道内各地で広く栽培されていたが、一時は姿を消した歴史を持つ。
そんな北海道開拓の歴史に刻まれた亜麻が、当別の地で40年ぶりに蘇った。
農薬・除草剤不使用で丁寧に育てられた当別の亜麻仁を搾ったあとの恵みまで余すことなく活かし、手作業でビールへと落とし込んでいく。
そうして生まれたのが『Ama Brown(アマブラウン)』だ。

「焙煎するとすごく香ばしくてナッツのような感じになるんですよね。今回はブラウンエールというスタイルなので、麦芽の甘みと亜麻のナッツ感が重なった、秋らしい味わいに仕上がっていると思います」
グラスを傾ければ、シルキーで滑らかな口当たりと、ナッツのように香ばしく芳醇な味わいが広がる。
深みがありながらもクセがなく、秋を感じさせる贅沢な一杯だ。
大手が作る大量生産のビールでは決して真似のできない、つくり手の手仕事と土地の歴史が織りなす「飲むご褒美」。
小規模なマイクロブルワリーゆえに一度に作れる量には限りがある。
当別の風土と大浦さんの想いが詰まった特別な一杯を、ぜひこの機会に味わってみてほしい。

19年の教員キャリアを手放し、家族と自分の生き方のために踏み出した一歩
「忙しくはありますけど、何にも縛られていないというか。何でも自分で決断して行動することができるので、今は『自分軸』で人生を歩めている実感がありますね」
そんな充実感を滲ませながら語る大浦さんは、新卒から19年間教員としてキャリアを歩んできた。
「安定を手放すのはすごく勇気がいりましたよね、やっぱり。特に金銭面の不安が大きかったかもしれません。公務員ありきの生活だったので」
それでも、「自分の生き方を変えたい」という想いは日に日に強くなっていった。

「平日は決まったルーティンに追われて、土日は子供の習い事や送迎、買出しに行って帰ってきたらご飯作って。用事はすべて土日に済ませるみたいな生活で、『自分の時間がないな』っていうのをすごく感じていました。そんな中で、仕事は段々と責任が重くなってきて」
「家族がいて、子育てしながらでも『自分のことを大切にしながら働きたいな』と思って、決心しましたね」
教員以外の世界を知らなかったからこそ、まずは地道に情報収集するところから始めた。
「他の仕事を経験したことがなかったので本を読んだり、YouTubeを見たり。働き方とか副業とか色々な情報をインプットしながら自分のマインドを変えていきましたね」
すぐに人生の舵を切るのではなく、時間をかけて着実に準備を進めた。
「『1年後に辞める』って決めてからは、できることは全部やろうって思って」
溢れるビール愛をもとにブルワーへの道を志すと決めてからの行動は早かった。
「イベントに出店している澄川麦酒さんへ直接会いに行って、『ビール作りたいです』って伝えて研修させてもらいました」

しかし、教職を辞してからの日々は、すべてが手探りの連続。
「ビールを作る過程は知っていたけど、それ以外のことは全く分からないことだらけで全部が不安でしたね。外部の方へメール一本送るだけでもすごく緊張してました」
それでも、人が人を呼び、繋がりが一気に広がっていった。
「物件を探していたときも『どうせなら駅前の商店街でやりなよ』って役場の方を紹介してもらって、『町としても応援するから』って言ってもらえて」
大きな不安を抱えながらも、家族と自分のために勇気ある一歩を踏み出した大浦さん。
「勇気出して決断して、めちゃくちゃよかったですね」
当別駅前に生まれる「町の庭」。ふらっと人が集い、笑顔が交わる拠点へ
TOBETSU YARD BREWINGという屋号の「YARD」という言葉には特別な想いが込められている。
「当別という地域の名前は絶対入れたかったんです。そこに、ただ人が集まって飲むんじゃなくて、色々な人がふらっと立ち寄っても居心地のいい場所にしたいなっていう思いもあって」
単にビールを醸造する倉庫としての意味だけでなく、人々が気持ちよく過ごせる「町の庭になる」という想いが込められている。

「醸造所なのでビールを買ってもらったり、タップサーバーから直接提供することも考えています。あとはイベントなんかもできたらいいなと思っていて」
「当別は人の繋がりが密で、たくさんの人が応援してくれるんです。だから、町内の雑貨やお菓子とかも置けたらいいなと思ってます」
2026年度末の完成を目指して準備を進めている醸造所は、完成すれば新しい町の賑わいと笑顔が交わる拠点になるだろう。
パートナーの出身地という縁から繋がった当別の地で歩み出したからこそ、地域への想いも強い。
「当別ってお米が有名なんですけど、いつかはお米を使ったビール作りをしたいですね。あとは、イチゴやブルーベリーを使ったビールも面白そうだなって思ってます」

「これからは色々な飲食店に卸したり、たくさんの方に自分が作ったビールをお届けできたらいいなって思ってます。すごく楽しみです」
19年の教員キャリアを手放し、一歩踏み出した大浦さんは最後まで爽やかな笑顔だった。
地域の価値と作り手の人生模様が詰まった特別な一杯。
当別駅前の醸造所兼店舗のオープンに先駆け、札幌市内一部の飲食店で当別産亜麻仁の搾り粕がふんだんに使用された「Ama Brown」を味わうことができる。
詳細は公式Instagram(@tobetsuyardbrewing)を確認の上、是非楽しんでほしい。
